ア.リ.スパロ：笹豆腐

以前から一人で妄想して遊んでたア.リ.スパロです（笑
最近唐突に滾って手ブロで描いたら、話しができてしまったという...（笑
配役は、
・ア.リ.ス＝雷蔵（笑
・チ.ェ.シ.ャ猫＝三郎
・イ.カ.レ.帽.子.屋＝竹谷
・三.月.ウ.サ.ギ＝久々知
・白.ウ.サ.ギ＝勘右エ門
辺りは不動かなと（笑

ちなみに今考えてる他の配役は
・ハ.ー.ト.の.女.王＝仙蔵
・ハ.ー.ト.の.王.様＝文次郎
・ハ.ー.ト.の.兵.隊＝1-は、じょろじょろ
・ア.リ.ス.のお姉様＝長次
辺りで考えてます（笑

ちなみにこの話しは竹くくなので、上の配役パロになりますー＾＾；
今回は、しっかりCP要素入ってますので、そういうの苦手な方はご注意くださいね！＾＾；
ちなみに。ご存知の方も多いと思いますが念のための注釈（笑

『三.月.う.さ.ぎ』の名前の由来は、三月のうさぎは発情期で気が狂ってるように見えるからそうつけられたらしいですよ。
そこはもちろん食いつかないわけないよNE！☆←
そんな訳で久々知がちょっとそんな感じです（笑

家の中が甘く香ばしい匂いで満ちる。
時刻は午後三時、五分前。
オーブンの中からたった今焼き上がったばかりのアップルパイを取り出す。
洗い立てのテーブルクロスをかけたテーブルには、二人分のティーカップと皿。
まだ空っぽのティーポットには、さて今日は何の葉を入れてやろう。
アップルパイは林檎とシナモンの風味が強いから、フレイバー系やブレンドはうんざりするだろうか...ここはストレートで...ヌワラエリヤなら香りも爽やかだしどうだろう...。
そうして紅茶の缶を手に取った時。
「邪魔するぞ」
ガチャッと音をさせて戸が開けられ、一人の男が入ってくる。
時刻は...時計を確認しようとした所で、部屋の隅で古い振り子時計がボーンボーンボーンと三度鳴った。
その音で男の頭の上で長く伸びる耳の先がぴくぴくと揺れた。
「兵助、お前はいつこの家のドアノッカーを使ってくれるんだ」
呆れて漏れる溜息とともに言ってやれば、この目の前の男、兵助は定位置の椅子にどさりと腰掛けつまらなそうに答える。
「どうせ入るなら必要ないだろ」
まあ、確かにそうだが。
俺がお前の訪問を拒むなどありえない。

こいつはいつもこの時間に現れる。
決まってこの時間。午後三時。
きっちり計って入って来ているのかと思わせる程に、部屋の隅の古い振り子時計が三度鳴る、それと同じタイミングでこの部屋の戸を開ける。
一般的にティータイムとされるその時間。
だからいつも俺は兵助のためにケーキやクッキーやスコーンを焼いて、それらに合う紅茶を選んで入れる。
二人だけのティーパーティ。
それが毎日の日課であり、毎日の楽しみであるのだ。
「今入れてやるから待ってろ」
手に持ったヌワラエリヤの缶を掲げて見せて、テーブルの上のティーポットと一緒にキッチンへ向かう。
そこにはちょうど良くお湯が沸いていて、鼻歌を歌いながら茶漉しに葉を入れ、薬缶を取ろうと手を伸ばした時だった。

いつの間に背後に来ていたか。
するりと腰に手を絡められる。
明らかな意図が感じられるその手つきに、目を落とすとその瞬間に肩口に軽く重みがかかって。
耳元では甘い吐息の感触。
「おい、こら兵助」
「...なに？」
耳元で吐息とともに吐き出されるその声も熱く甘く。
「アップルパイが冷める。せっかく焼きたてなのに」
「はちの作った菓子は冷めても美味い」
試しに言ってみたその言葉は、しかしあっさりと躱された。
普段八左ヱ門と俺の名を呼ぶ兵助が「はち」と呼ぶのは『その時』だけ...。
ふっと軽く吐息を漏らして口の端を上げる。
くるりと体勢を入れ替えて、兵助の背中をシンクに押し付けて腕で囲い込んでやれば、満足げに長いまつげに縁取られたその目がうっすら細められ、堪らない色気を発した。
「...この『三月ウサギ』が」
意図して低めたその声で、吐息とともに耳元で囁いてやれば兵助も同じようにして俺の耳元に唇を寄せた。
「お互い様だ。『イカレ帽子屋』」
ああ、そうさ。俺は『イカレ帽子屋』。
『三月ウサギ』に『イカレた帽子屋』。
「あとで冷めたアップルパイ、ちゃんと食えよ」
お前の為に焼いたんだから。
それだけ言って艶やかに笑って誘うその形のいい唇に食いついた。
今はお前の我がままに付き合ってやるさ、お姫様。
だから今は思う存分、お前を味わってやる。