成長笹豆腐3

文上げるのお久しぶりです。
上げる時は連日上げるのに、上がらなくなるとぱったりですね；すみません；
記事3件目になるというのに、未だにこの話し始まっていません実はまだプロローグです＾＾；
たぶん...たぶん次回でプロローグ終わって始まるんじゃないかと...思います...たぶん；
今回凄く短いので、次回の分と一緒に上げようかなと2日程放置してたんですが...ちょっといつ上げられるか分からなくて、置いとくのも面倒（おい）なので、上げちゃいます＾＾；
ほんと地味ですいません（苦笑
しかし戦闘シーンとか室町とか、お話し書ける方々は本当に凄いなぁと思います...私これ書くだけで何度頭をかきむしって弱音を吐いた事か...；
シリアスな長編を書くと、知識が薄っぺらい事が丸分かりですね...；もっと頑張ります...！

今回少々暴力的なシーンが出てきます。ちょっとだけ。
全然受け付けない！という方はご注意ください。

五人揃って闇の中を駆けながら互いに合図を送り合う。
目には見えず、音にも聞こえない、仲間同士でしか理解し合えない矢羽根音。
—どうだ？
—ああ、来ているな人数は...
—六人.....いや、七人
—人数的にはこちらが不利か...
短く問えば返る応え。
—しかし気配から見て
—ああ、巧くいったな
そうして五人不敵に笑む。
気配からいってこの組が本物の密書を持っていると判断してくれたようだ。
他の組にもいくらかは追っ手がかかったであろうが、見る限りではそれほどに心配する事も無いだろう。
先に出た組も本物の密書を持った組に途中から合流する手筈になっている。
本物の密書を持って出たのは二番目。
一番目と三番目は囮。その後一番目は二番目と合流する。
予め忍術学園の生徒がこの任務を行なうと情報を流した。殊更に未熟者の印象を持たれがちな学園の名を強調して。
そして組別の実力差を見せるように演技をして。
実際には組別の実力差などほとんどありはしない。
忍術学園での六年生ともなれば戦場での場数も散々踏んでいるのだ。故にプロの忍者と比べても余程の手練相手でない限りは実力の差も遜色ない。
この任務の依頼が学園へともたらされたその時から、綿密に組まれたこの計画に。
噂を真に受けてこちらを侮ったがために、まんまとこちらの誘いに乗ってくれたその事から見ても相手の程度が知れる。
これならば、たとえ数で負けていようともどうにかできない相手ではないようだ。
『負け』とはすなわち『死』を意味するこの世界。決して負けられはしない。しかし。
—これならばきっと
木々の間を五人陣形を組んで駆けながら、目を見交わしたその時。
シュッと空を裂く微かな音を聞き取って寸での所で跳び退ったその場に、彼ら五人の誰の物でもない苦無が鋭く刺さる。
その僅か崩された陣形に追い討ちをかけるように、続けざまに苦無が放たれもはや足を止めざるを得ない。
五人素早く目を見交わし、八左ヱ門が高く指笛を鳴らす。
それを合図としたかのように、他の四人も懐から各々の得物を出して身構えれば、木の陰から頭上から黒ずくめの忍びが躍り出る。
その勢いで斬り掛かられ、咄嗟に受け流せばできた隙を狙って別の男が回り込んで来るのが目の端に入ったが、その姿は灰色の何かに遮られ見えなくなる。
しかしそれには見覚えがあった。
攻撃を受け流し崩れた体制を素早く立て直し、同じく攻撃を受け流された事でできた相手の僅かな隙を見て取って足下を掬い、崩れた体に乗り上げ急所を突いた。
目を上げた先には黒ずくめの忍びののど笛に食いつく狼の姿。そして止めを刺すために振られた忍刀で男が息絶えたのを見る。
彼らの動きを見て黒ずくめの忍びは、じりと下がって間合いを計る。
だが今更警戒した所でもう遅い。地に伏せた二人はすでに息絶えた。残りは五人。
これで数の上で不利は無くなった。
そうして身構えた足下で、八左ヱ門の二匹の狼が低く唸った。